ゲーム作り・・・風 〜ファミコン回顧録3〜
ゲーム作り・・・風 〜ファミコン回顧録3〜
本日はまた少し、ファミコンゲームを思い出していきます。
プログラマーが作ったゲームを僕らがプレイする、通常はそうした需給関係が成立している世界ですが、時折、「自分でゲームを作る」という要素を含んだゲームが存在します。
ロードランナー
私がファミコンという存在にのめり込んでから初めて、「自分で面を作れる」という自由度に度肝を抜かれたのが「ロードランナー」でした。
当時、ハドソンから発売されたこのゲーム、かなりの名作なので知っている方も多いのかもしれませんが、簡単にいえば「”ランナー”という主人公が、穴を掘るためのレーザーガンを駆使して障害を乗り越え金塊を集めていく」ゲームでございます。
金塊の前にはロボットが行手を塞ぐのですが、ランナーはレーザーガンで地面に穴を開けてロボットを落とし、その上を歩いて逃げる、といった事を繰り返していきます。
「”レーザーガン”なんだから、穴掘らずにロボットを撃てばいいじゃん」と当時の私も思ったのですが、まあそれ言っちゃうとこのゲームが成立しなくなるわけですw
パズル的な要素が強く、ロボットをあえて穴に落とさないと先に進めないような面もあり、非常に頭を使わされた記憶があります。
そして本題ですが、このゲーム、自分で面を作れるモードがあり、ブロックやハシゴ、ロボットまで自由に配置して自分でプレイすることができたのです。
今でも「マリオメーカー」といった、スーパーマリオの面を自分で作れて他の人と共有できるゲームソフトがありますが、30年以上もまえに「面を自分で作る」という要素を備えたゲームがすでに存在していたんですね。
ただ、実際に面を作ってみると、これがまた難しいw
ハシゴをかけ忘れて面をクリアできなかったり、ロボットを多く配置しすぎてすぐに死んだり、ゲームバランスって調整するの難しいなあ、と子供ながらに感じたものです。むしろ、そうした経験ができた、というのがこのゲームの一番のウリだったのかもしれませんね。
チャンピオンシップロードランナー
そしてこのロードランナー、相当人気を博したのか、続編が登場します。
その名も「チャンピオンシップロードランナー」。名前からして上級者向けな感じですよね(汗)
パッケージに「ロードランナー未経験者お断り」と書いてあるとおり、
ロードランナーを初めてプレイするような人ではこのゲーム、全く歯がたたないほど
難しいのですよ。。
前作と比べてステージの広さやブロックの数などとても多く、また地面に複数のロボットを落とすタイミングなど、いろいろな要素を計算しないとクリアできない仕様になっており、ぶっちゃけ私は数面やってサジを投げました。
当時、CMなどで良くみた画面が、落ちていく3体のロボットの頭の上を渡って隣の
ブロックに移動する、というシーンでして、なぜかこれを物凄くかっこよく感じ、前作の自作モードで再現しては1人ほくそ笑んでいたものですw
ナッツ&ミルク
もうひとつ、同じハドソンから「ナッツ&ミルク」というゲームが出ており、こちらも自分で面を作れるモードを備えておりました。
主人公のミルクが、恋人ヨーグルの家に向かうストーリーのパズルアクションゲームであり、全体的にロードランナーと比べて可愛らしい感じだったので、ファミコン女子を囲い込む目的で発売されたゲームだったのかもしれません。
ちなみにタイトルの「ナッツ」というのは敵キャラの名前です。普通、こういう場合、恋人同志の名前がタイトルになるんかと思いきや、実は恋路を阻む敵だったということに気づいたのは数年も後の話ですw
ファミリーベーシック
最後に「ファミリーベーシック」を紹介します。
任天堂がファミリーコンピューターのオプション機器として発売したファミリーベーシック、BASIC言語に基づいた簡単なゲームがプログラミングできるツールとして発売されました。上記で紹介した2ゲームと異なり、こちらは本当に自分でゲームを作れるとあり、当時の私も「これさえ手に入れば、今後はゲームを買わなくて済むのでは!!」と超甘ちゃんな発想をしてほくそ笑んでいたものですw
このファミリーベーシック、値段が14,800円という、なんとファミコン本体と同じ価格
で発売されたのでした。
当時の私は無性にこの機器が欲しくなり、「これを買えば、今後はゲームを買わなくてすむ」という理屈をなんとか押し通して手に入れることができたのですが・・・結論からいうと「一つもゲームを作れなかった」のでした。。
いまでこそプログラミング教育なるものが小学生にも設定されており、絵に対して色々な動き(の命令)を組み合わせるだけでその絵が動き出す、ということができる世の中になりましたが、当時はマジで「一からプログラムを組む」という超高い壁がズドーンとそそり立っており、プログラミング言語のいろはも全くしらないど素人の少年が対応できるはずもなく、、、、ファミリーベーシックは数年後、いとこの高校生のお兄さんにもらわれていくのでした・・・
この頃から「プログラミングは難しい」というトラウマを抱えることになり、プログラマーという職業に対して心から崇拝するようになったのでした。